オフィス移転にかかる費用は、大きく次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

  • ① 新オフィス入居時にかかる費用
  • ② 旧オフィス退去時にかかる費用
  • ③ 新オフィス構築にかかる費用

オフィス内装工事の費用は、工事内容や規模、物件の条件によって大きく異なります。
また、本記事でご紹介する金額はあくまで目安であり、近年は資材価格や人件費の高騰により、工事費用は全体的に上昇傾向にあります。

オフィスの移転費用① 新オフィス入居時の費用

新しいオフィスを借りる際に発生する初期費用です。
実際にかかる費用は、ビルの立地や契約形態によって大きく変動いたします。

前賃料
賃料1〜2か月分
契約に含まれている場合に支払います。
敷金(保証金)
賃料6〜12か月分
オフィス物件では、住宅よりも高額になりがちです。
退去時の原状回復費用に充当されることが多く、全額返還されないケースもあります。
礼金
賃料0〜3か月分
近年は礼金なしの物件も増えていますが、エリアやビルグレードによって異なります。
保証会社費用
賃料0.5〜1か月分
保証会社を利用する場合に支払います。
仲介手数料
賃料1か月分
不動産会社に支払う費用です。契約時に発生します。
火災保険料
2〜5万円程度(契約期間による)
ビル指定の保険加入を求められる場合もあります。
引越し費用
(運搬費)
1人2〜5万円
什器・書類の量、エレベーターの有無、移転距離によって大きく変動します。

オフィスの移転費用② 旧オフィス退去時の費用

退去時の費用は、想定外の出費が発生しやすいポイントです。
退去通知は6カ月前の場合が多いため、早めに確認が必要です。

原状回復工事費
1坪3〜10万円
床・壁・天井の復旧、間仕切りや造作物の撤去などが含まれます。
契約内容によって工事範囲が異なるため、必ず賃貸借契約書を事前に確認しましょう。
廃棄物処分費
7〜15万円程度
不要になった家具・什器、古い書類・OA機器などが対象となります。
量が多い場合や、分別が必要な場合は費用が増える傾向があります。

オフィスの移転費用③ 新オフィス構築の費用

ここが、単なる引越しと「オフィスづくり」の違いが出る部分です。

内装工事費 ※
1坪5〜30万円
壁・床・天井・間仕切り・照明デザインなど
近年はデザイン性を重視する企業が増え、1坪30万円以上となるケースも増えています。
設備工事費
5〜30万円程度
電源コンセントの追加・空調設備・移設などレイアウトに適した内容により変動します。
什器・家具購入費
1人5〜30万円
デスク・チェア・応接家具・収納什器など。
デザインとコストのバランスが問われるポイントです。
ネットワーク機器・
OA機器の移設設置費用
1坪5〜10万円
電話機・複合機の移設に加え、LAN工事では設置ポート数や配線条件により
料金が変わる場合があります。
OAフロアの敷設工事も、工法や床高によって差があり、
1坪約1万〜5万円程度がひとつの目安です。
住所変更に伴う
その他諸経費
1人1〜2万円
・名刺・封筒・印刷物
・Webサイト情報更新
・看板・案内表示変更
細かいですが、積み重なると無視できない費用です。

※内装工事とは

内装工事とは、主に以下のような工事を指します。

  • OAフロアの設置
  • 間仕切りの設置
  • 壁紙や床の貼り替えなど

一般的な目安として、内装工事費は坪単価5万円〜30万円前後がひとつの基準になります。
ただし、この金額は工事区分によって大きく変わるため注意が必要です。
オフィスの内装工事は、工事内容に応じて以下の3つに区分されます。

A工事:ビル本体に関わる工事。ビルオーナーが費用を負担し、指定業者で施工します。

B工事:入居者が発注・費用負担する工事。施工はビル指定業者となります。

C工事:入居者が発注・費用負担する工事。施工業者を自由に選ぶことができます。

この中で特に重要なのが、入居者自身が費用をコントロールできるのはC工事のみという点です。
B工事ではビル指定業者を使用する必要があるため、費用負担は入居者側となりますが、工事費用を入居者がコントロールすることは難しい工事です。

本記事で提示している費用は、あくまで目安です。
実際の金額は、工事区分や工事内容、ビルごとのルールによって大きな振れ幅が生じます。
近年は、内装資材や施工に関わる人件費の上昇が続いており、オフィス内装工事全体の費用も以前と比べて高くなる傾向があります。
そのため、過去の記事や事例と単純に比較するのではなく、最新の条件をもとに検討することが重要です。

まとめ

オフィス移転費用は、「借りる」「退去する」「つくる」という3つの視点に分けて考えることが重要です。
移転にはコストがかかる一方で、働き方やオフィスデザインを見直し、「働きやすい・働きたい」と思える職場をつくる良い機会でもあります。
オフィス移転の効果を最大限に高めるためにも、費用を正しく把握し、費用対効果の高い移転計画を立てましょう。

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