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OAフロアとは?主な種類とメリット・デメリット

2019/11/15

OAフロアとは、電話線やLANケーブル等の配線のために設けられた二重構造の床のこと。
「フリーアクセスフロア」や「二重床」とも呼ばれるオフィス設備です。

OAフロアとは

画像引用:共同カイテック株式会社

ひとくちにOAフロアと言っても、その構造や材質は様々。
そこで今回は、オフィスで用いられる一般的なOAフロアの種類と、それらのメリット・デメリットについてご紹介いたします。

OAフロアの利点

オフィスの床をOAフロア化する一番の利点は、電話線やLANケーブルなどの配線が床下に収納されることで、快適な足元環境を叶えられることです。
むき出しの配線に足を取られてケガをしたり、ケーブル破損によって大事なデータを飛ばしてしまったりするリスクを大幅に削減することができます。

OAフロアのオフィスと、OAフロアじゃないオフィス

OAフロアでない事務所
ケーブルが散乱して見た目が美しくない
露出した配線に躓いてケガをする恐れがある
ケーブルが断線してデータが失われる危険も
掃除が面倒
OAフロア化した事務所
ケーブルが全て床下に収納され、見た目スッキリ!
露出配線がないので、通行も安心
断線によるデータ損失の心配もなし
掃除が簡単

OAフロアを4タイプに分類

OAフロアは、施工方法・配線方法・材質別にいくつかの種類に分類することができます。
代表的な4タイプを以下にまとめてみました。

イメージ
施工方法 支柱調整式 置敷式
配線方法 パネルの下(支柱・脚の間)に配線 パネルの溝に沿って配線
材質 金属製 樹脂製 コンクリート製

次章からは、それぞれの特徴を詳しく解説していきます。
各タイプのメリット・デメリットを理解することで、あなたのオフィスに最適なOAフロアが見つかるはず!

施工方法別 OAフロアの特徴

はじめに、施工方法について解説します。
OAフロアの施工方法は、①「支柱調整式」と②~④「置敷式」との二つに分類されます。

イメージ
施工方法 支柱調整式 置敷式

高さ調節可能な支柱の上にパネルをのせて設置するのが「支柱調整式」。
支柱は立てずにパネルを床に直接置き、隙間なく敷き詰めて設置するのが「置敷式」のOAフロアです。

支柱調整式/置敷式OAフロアのメリット・デメリット

支柱調整式 置敷式
イメージ 支柱調整式OAフロア
画像:フクビ化学工業株式会社
置敷式OAフロア
画像:フクビ化学工業株式会社
メリット 1本ずつ支柱の高さを調整することで水平でない床にも施工できる
支柱が床に固定されるため、耐震性に優れている
施工がスピーディー
床にビスを打つ必要がないので、建物を傷つけない
デメリット 施工に時間がかかる
支柱を固定するためにビスを打つため、床を傷つけてしまう
高さ調整機能がないので、水平な床にしか施工できない
パネルと床を固定するわけではないので、支柱式と比べて耐震性はやや劣る

配線方法別 OAフロアの特徴

次にチェックするのが、配線方法の違いです。
①・②「パネルの下(支柱・脚の間)にケーブルを通す方法」と、③・④「パネルの溝に沿って配線し、上にカバーをかぶせて保護する方法」とが存在します。

イメージ
配線方法 パネルの下(支柱・脚の間)に配線 パネルの溝に沿って配線

パネル下配線/溝配線OAフロアのメリット・デメリット

パネル下配線 溝配線
イメージ パネル下配線のOAフロア
画像:共同カイテック株式会社
溝配線のOAフロア
画像:フクビ化学工業株式会社
メリット 配線容量が多い
配線の自由度が高い(縦・横・ななめ配線ができる)
敷設後の配線変更が簡単
デメリット 敷設後の配線変更に手間がかかる 配線容量が限られる
溝に沿った配線(縦・横配線)しかできない

材質別 OAフロアの特徴

最後にご紹介するのが、材質別の特徴です。
OAフロアは、①「金属」、②・③「樹脂」、④「コンクリート」のいずれかで作られるのが一般的です。

イメージ
材質 金属製 樹脂製 コンクリート製

金属製/樹脂製/コンクリート製OAフロアのメリット・デメリット

金属製 樹脂製 コンクリート製
イメージ 金属製のOAフロア
画像:共同カイテック株式会社
樹脂製のOAフロア
画像:フクビ化学工業株式会社
コンクリート製のOAフロア
画像:共同カイテック株式会社
メリット 高強度で歩きやすい
耐荷重の種類が豊富
不要になった製品を回収し、リユース・リサイクルするメーカーも多い
資材費が安価
軽量で建物への負担が少ない
歩行時の空洞音がほとんどしない
通信不良や機械誤作動の原因とされる「ノイズ」のブロック性能に優れている
デメリット 資材費・施工費が高価 歩行時に空洞音が鳴りやすい
耐荷重が低い
資材費・施工費が高価
処分時は産業廃棄物扱いとなる

まとめ

ここまで、OAフロアの種類や特徴についてご紹介してきました。
改めて主要なポイントを整理すると、以下のようになります。

イメージ
施工方法 支柱調整式 置敷式
配線方法 パネルの下(支柱・脚の間)に配線 パネルの溝に沿って配線
材質 金属製 樹脂製 コンクリート製
床高調整 できる できない
配線容量 とても多い 多い 少ない
耐荷重 3000~5000N 2000~3000N 3000~5000N
配線変更の容易さ 難しい 簡単
歩行感 歩きやすい 空洞音が鳴り、やや歩きにくい とても歩きやすい
価格 高価 安価 やや高価

配線量と耐荷重性を重視する場合には、①支柱調整式・パネル下配線・金属製のOAフロアがおすすめ。
大規模オフィスやサーバールーム、大型の電子機器を設置する部屋などによく用いられます。

中~小規模オフィスでは、コストパフォーマンスに優れた ②置敷式・パネル下配線・樹脂製が人気です。
パネル高50mm、耐荷重3000Nが標準的なスペックです。

③④置敷式・溝配線は、レイアウト変更が多く頻繁にデスクや機械の移動が行われるような会社に最適。
材質(樹脂製/コンクリート製)は予算に応じて選びましょう。

標準的な置敷式・パネル下配線・樹脂製のOAフロア

いかがでしたでしょうか。
OAフロアは床下の設備ですから、普段目にする機会は少なく、なかなかイメージも沸きにくいですよね。
この記事が皆さまのOAフロア選びのご参考になれば幸いです。

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2019/11/18

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